夏休み・お盆で人の移動がピークの季節を直撃した二つの台風。日本では昔から二百十日といって9月上旬ごろが台風の厄日とされてきましたが、これも温暖化の影響なのでしょうか。被害に遭われた方、予定が変わってしまった方、心よりお見舞い申し上げます。
それでは今号の内容です。
高校の必修科目「情報Ⅰ」学習コンテンツを発表しました
2023年8月9、10日に東京都の工学院大学で開かれた全国高校情報教育研究会全国大会(全高情研)に、WACAと会津大学発ITベンチャーが共同開発中のコンテンツをブース出展いたしました。文部科学省の教科調査官にもPRできました。

「情報Ⅰ」は2022年度から高校の必修履修科目になった教科で、2025年1月実施の大学入学共通テストにも導入が決まっています。
大学発ITベンチャーの株式会社inf.は高校生に最も近い目線を持った企業です。WACAとinf.がタッグを組み、高校生がつまづきやすいポイントをカバーしたり、デジタルデバイスやウェブに慣れない学校の先生をサポートしたりできるコンテンツを開発しています。
全高情研では以下のコンテンツをデモンストレーションしました。
身近な事例を元に対話形式で「情報Ⅰ」の知識を定着させるスライドや、理解度を確かめる演習などで構成されています。
カードゲーム2種(プロトタイプ)
「デジタルヒーローズ」
ITの発展に貢献した人物やIT用語を用いた新感覚の対戦型カードゲームです。
「トラベルツリー」
ITの発展に貢献した人物名とIT用語を用いてプレゼンテーションを競い合うコミュニケーション型カードゲームです。
生徒や先生のサポートのため、ウェブ解析士を講師として派遣する計画もあります。
高校の先生や授業などに関わっている方、高校生などにWACAのスライド学習やカードゲームをご紹介ください。連絡はWACA事務局(support@waca.associates)までお願いいたします。
GA4連載第18回: 今、改めて「イベント計測」とは part 2
ウェブ解析士マスターの佐々木秀憲です。
前回は、イベント計測という考え方を理解する意義と仕組みについて説明しました。今回も引き続き、イベントによって付随するパラメータが違う点についてお話していきます。
GA4への変更で、イベント計測がベースになったために恩恵を受けられるようになったのが「拡張イベント計測機能」です。
「スクロール計測」「外部リンククリック計測」「ファイルダウンロード計測」「動画再生計測」などは、ユニバーサル・アナリティクス(UA)では「イベント計測」として追加設定する定番でした。これらはGA4ではボタン一つで計測できるようになりました。デフォルトで機能ONになっています。
以下の公式ヘルプをご覧ください。
https://support.google.com/analytics/answer/9216061?hl=ja
最も注目されるのが、上記ページ内にある「イベント計測とパラメータ」の表です。「イベントによってパラメータは違う」と前回少しご説明しましたが、ヘルプを見るとそれがより分かります。
例えば、clickイベントだと
- link_classes(リンクに付与されたclass)
- link_domain(リンク先のドメイン)
- link_id(リンクに付与されたid)
- link_url(リンク先のURL)
などがパラメータとして取得されています。
file_downloadイベントだと「file_extension(ファイルの拡張子)」「file_name(ファイル名)」が専用の追加パラメータとして設定されています。ファイルダウンロードもリンククリックの一種ですので、clickイベントと同様に「link_classes」「link_id」なども取得されています。
- イベントには、「パラメータ」という付随するデータが必ずある
- 発生するイベントによって、付随するパラメータは異なる
ということを、改めてご理解いただけましたでしょうか。
では、ランディングページはpage_viewイベントで絞り込まないと「(not set)」のデータが出てしまう理由を前回より詳しく見ていきましょう。
そもそも「ランディングページ」というディメンションはどのように作成されているのでしょうか? 詳細に説明した公式ドキュメントは私が探した限り見当たらないので、以下の解説は推測も入ることをご承知の上でお読みください。
「ランディングページ」も結局は「ページパス(ページURLのうちドメインより後ろの部分)」なので、イベントのパラメータで言うと「page_location(フルパスのURL)」からドメインを取り除いたものが使われていると考えられます。
また、ランディングページですから「セッションの最初のページとして見られた」が条件です。
「page_view」イベントの中で最初に見られたページには「entrances」というパラメータが付き、数字の「1」が記録されています。
ですので、ローデータからランディングページディメンションに該当する内容を取り出すとしたら、
- 「page_view」イベントのうち
- 「entrances」パラメータが「1」のものから
- 「page_location」パラメータを抽出し
- ドメインを置換して除外
すれば良いわけですね。
私なら上記のように設定し、(not set)が出てくる余地はありません。「page_view」でフィルタする結論に至った過程をお見せしましょう。
初めに思ったのは「ランディングページがないセッションなんてあるのか?」ということです。普通に考えると、ウェブサイトであれば最初のページを見る(ランディングページに着地する)ことからセッションが始まるはずです。
そこで、探索上の右クリックで(not set)のデータのみにフィルタし、その後「イベント名」をセカンダリディメンションに入れてみました(下図の赤枠)。

すると、見事にpage_view以外のイベントで(not set)が発生していたのです。
なぜこうなるか正確なことは分かりませんが、恐らくセッション数を抽出するロジックが先に走り、そこにentrancesが1のpage_locationを入れたディメンションをくっつけるため、該当しない場合は(not set)になると考えられます。
さらに言うと、GA4はアプリ解析がベースになっているため「ページビューがないセッション」というデータも発生します。ウェブサイトのどのようなシチュエーションでそうなるのかイメージできていませんが……。
逆に言うと、レポートデータを「page_view」イベントのみに絞り込めば(not set)はなくなると考えられたのでそうしてみた結果、一つも出なくなりました。ただし、何もフィルタしなかった場合の全体のセッション数と、「page_view」イベントのみに絞った時の合計セッション数には差異が出ます。ページビューがないセッションが発生しているということです。
このようにイベントやパラメータといった計測の仕組みが理解できていると、おかしな(おかしく見える)データが出た時にも冷静に対処できますよ。
ということで、イベント計測について2回にわたり解説してきました。まずはこのくらい分かっておけば十分だと思います。次回は、6月に大幅アップデートがあったディメンションについてお話しします。
それではまた来月お会いしましょう!
SNSマネージャーからの報告:TwitterがXに!
チーフSNSマネージャーの藤原忍です。
ご存じの方も多いと思いますが、日本で約6500万アカウント以上のアクティブユーザー数を誇るTwitterが大幅にリブランディングを行い、「X(エックス)」に名前を変えました。ニュースでも取り上げられ、大きな話題になりましたね。

実はイーロン・マスク氏がTwitter社を買収(2022年10月27日)した後、2023年4月に社名を「Twitter.inc」から「X.Corp」に変えていて、今回はそれに寄せていった形となります。
名称変更に伴い、ウェブサイトやブログ、アプリなどのロゴやアイコンの変更に追われているウェブ解析士の方もいらっしゃるかもしれません。変更後しばらくロゴのガイドラインが発表されていなかったのですが、現在では以下のX社のサイト(ドメインはまだTwitter)内の「Brand toolkit」からダウンロードできるようになっています。
About Twitter | Our logo, brand guidelines, and Tweet tools
アイコンなどをfontawesomeというライブラリから利用されている方は以下のURLを参考にできます。
https://fontawesome.com/icons/x-twitter?f=brands&s=solid
ところで世界的に見ると、X(旧Twitter)のアクティブユーザー数はFacebook、InstagramやTikTokよりも、そして日本ではあまり認知度が高くないLinkedInというビジネス用のSNSよりも少ないんです。
したがって海外向けに商品やサービスを販売している企業がSNSを活用する際には、どのSNSがよく使われているのかをきちんと調べ、目的やKPIに合わせて運用する必要があるというわけです。
SNSマネージャー養成講座では、そうした基本的な知識を学びます。
「SNSの運用とは」「戦略立案」から始まり、Twitter、Instagram、Facebook、LinkedIn、TikTokやYouTubeはもちろん、Pinterest、LINE、Discordの他、中国語ユーザーに情報発信するのに優れた小紅書(RED)、Weiboなども概要を取り上げています。「広告運用」「レポートの作成と活用方法」についても学びます。
ウェブ解析士で未受講の方は、ぜひ取得を検討してくださいね。
みなさまのご受講をお待ちしています!
https://snsmanager.jp
学校や教育委員会で働いてみませんか?
文部科学省「学校雇用シェアリンク」を利用して、学校や教育現場とビジネスマッチングをしませんか?
学校雇用シェアリンクは、民間企業からの人材受け入れを希望する教育委員会や学校と、従業員の雇用を維持したい民間企業とがつながる仕組みです。制度の詳細は以下をご覧ください(PDFが開きます)。
https://www.mext.go.jp/content/20210204-mxt_zaimu-000006800_3.pdf
※募集が終了(W列)した求人情報も含まれております。文部科学省によると順次削除するとのことです。
応募の際は上記一覧の求人番号を記載の上、事務局(support@waca.associates)までご連絡ください。応募先など詳細をお知らせいたします。
ウェブ解析士・SNSマネージャーに関するデータ
ウェブ解析士に関する統計情報です。ご活用ください。
集計期間 :2023年7月1〜31日
【ウェブ解析士】
認定講座受講者数 : 55人(767人)
認定試験受験者数 :302人(1736人)
合格者数 :250人
合格率:95%
※()内は年度累計 予定者を含む
【累計受講・受験者数】
5万5691人
【ウェブ解析士・SNSマネージャー有資格者数】
【ウェブ解析士 有資格者数】
ウェブ解析士 :8704人
上級ウェブ解析士 :2473人
ウェブ解析士マスター: 115 人
【SNSマネージャー】
初級SNSマネージャー:524人
上級SNSマネージャー:174
チーフSNSマネージャー:31人
【ウェブ広告マネージャ】
初級ウェブ広告マネージャー:167人
上級ウェブ広告マネージャー: 35人
※7月号のメルマガで、集計期間が「2022年6月」となっていました。正しくは2023年6月です。訂正してお詫びします。
編集後記
メルマガ編集担当の中野です。普段はあれこれすべきことがあってあわただしい毎日を過ごしていますが、休みは好きなことだけしていい!と決めて遊び三昧。大人も子供もリフレッシュは大事ですね。年末休みに向けて英気を養えました。もう待ち遠しいのですが……。
次回の発行予定は9月21日(木)です。