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【実例から学ぶ】新入社員の「BeReal(ビーリアル)」投稿による企業の情報漏洩・炎上リスクと対策
投稿日:2026年6月23日

こんにちは!4人のSNSマネージャーがお届けするラジオ番組『SNSの沼ラジオ』から、番組内で語り合ったテーマを記事としてお届けします。
日々目まぐるしく変化するSNSの現場。私たちは、一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)が認定する「SNSマネージャー」の資格を持ち、企業のSNS運用やコンサルティングの第一線で活動しています。
この記事では、私たち4人のプロが音声配信で語り合った「BeReal(ビーリアル)」による企業の最新炎上リスクと、運用担当者が必ず直面する「他人のフォロワー数に焦らないための本質的な運用思考」について、詳しく解説します。
この記事を書いた人(「SNSの沼ラジオ」メンバー)
- 伊藤 雅恵(SNSマネージャー養成講座 講師 / X(旧Twitter))
- 中野 彩子(上級SNSマネージャー / LinkedIn)
- 川﨑 亜紀子(上級SNSマネージャー / X(旧Twitter))
- 毛利 美佳(SNSマネージャー養成講座 講師 / X(旧Twitter))
※実際の音声配信を聴きながら読みたい方は、ぜひこちらの stand.fm(スタンドエフエム)公式チャンネル から本編をお聴きください!
1. なぜ「親しい友達」限定なのに大拡散?若者向けアプリ「BeReal」に潜む落とし穴
最近、大手銀行やテレビ局の新入社員がプライベートで投稿した「BeReal(ビーリアル)」がきっかけとなり、社外秘の情報やオフィス内の様子が外部に流出・拡散される事件が相次ぎました。
まずは、従来のSNSとBeRealの違い、そしてなぜ「企業の情報漏洩リスク」に繋がりやすいのかを表で整理しました。
従来のSNSと「BeReal」の機能・リスク比較表
| 項目・機能 | BeReal(ビーリアル) | 従来のSNS(Instagram / X など) |
|---|---|---|
| 投稿のタイミング | 1日1回、アプリから通知が来た直後(原則2分以内) | ユーザーが好きなタイミングで、加工して投稿 |
| カメラの撮影仕様 | イン・アウト同時撮影(自分の顔と、目の前の景色が同時に写る) | 基本的には片側のカメラ(または選択して撮影) |
| 公開範囲の心理 | 「親しい友達限定」という内輪・クローズドな意識が強い | 不特定多数(オープン)に届ける意識が強い |
| 主な炎上・漏洩原因 | 意図しない背景(書類、PC画面、ホワイトボード)の映り込み | 意図的な不適切投稿(バイトテロ、過激な発言など) |
悪意のない新入社員が引き起こす「3つの罠」
BeRealは「盛らない日常」を共有するアプリです。そのため、従来のSNSのように「よく見せよう」と写真を厳選して加工するプロセスがありません。ここに重大なリスクが潜んでいます。
- イン・アウト同時撮影による「無意識の映り込み」
撮影者自身の顔(インカメラ)に気を取られている間に、アウトカメラが机の上の「社外秘書類」や、背景の「ホワイトボードに書かれた他社の社名・プロジェクト名」をくっきりと捉えてしまいます。 - 「親しい友達限定(クローズド)」という油断
「自分の仲の良い友達にしか見えないから大丈夫」という安心感から、オフィス内で気軽に撮影してしまいます。しかし、SNS特有の「スクリーンショット(スクショ/魚拓)」による流出リスクは防げません。友人の一人がスクショを撮り、それがX(旧Twitter)などに転載された瞬間に、一瞬で全世界に拡散されます。 - 学生気分が抜けきらない
つい数カ月前まで学生だった新入社員にとって、SNSは「内輪の連絡・生存確認ツール」です。社会人としての「情報管理の重要性」を実感できていないまま利用することで、悪気のない漏洩事故が起きてしまいます。
企業が今すぐ取り組むべき「SNS・ITリテラシー研修」のポイント
多くの企業は、こうしたトラブルが起きると「SNSの全面禁止」というルールを作りたがります。しかし、今の時代にプライベートのSNSを完全に禁じることは現実的ではありません。
本当に必要なのは、「禁止」ではなく「最新の仕様に合わせたリテラシーのアップデート」です。
- 「一度ネットに上げたものは全世界に公開される」 という前提の徹底
- 一見消えるように見える機能(ストーリーズやBeRealなど)でも、スクショでデジタルタトゥーとして残るリスクの教育
- 業務スペース(オフィス、自宅のテレワーク環境)では、プライベートのスマホをカメラモードで起動させない等の具体的ルールの策定
💡 SNSマネージャーからのアドバイス
当協会では、企業のブランドを守るための「SNS利用ガイドラインの策定支援」や、最新の炎上事例を踏まえた「企業向けSNSリテラシー研修」を提供しています。社内のリテラシー向上にお悩みの方は、ぜひ SNSマネージャー養成講座 公式サイト もあわせてご参照ください。
2. 【SNS運用Q&A】他社の「3カ月で数万フォロワー」に焦ってしまう時の処方箋
ここからは、多くの企業アカウント運用担当者や個人ビジネスを展開する方からいただく、共通の「焦り」にお答えします。
Q. 周りの「SNSを始めて3カ月で何千フォロワー達成!」という成功事例を見て、自分のアカウントの伸びなさに焦ってしまいます。
A. その数字は「ハリボテ」かもしれません。他人の数字を羨ましがるのをやめ、フォロワーの「質」に目を向けましょう。
運用を始めて数カ月は、他社や競合の華々しい実績がどうしても気になるものです。しかし、結論から言うと、焦る必要は全くありません。
なぜなら、「フォロワー数を増やすだけ」なら、実はお金や特定のテクニック(キャンペーンや広告)を使えば簡単にできてしまうからです。
【フォロワー獲得の質の違い】
・プレゼント目当てで集まった1万人 = キャンペーンが終われば無反応(または即フォロー解除)
・ブランドの想いや役立つ情報に共感した100人 = 毎回投稿を読み、ファンになり、商品を買ってくれる
プロのSNS運用において圧倒的に価値があるのは、後者の「濃い100人」です。
単なる「数字合わせ」のために集められたフォロワーは、アルゴリズム上でもマイナスに働きます(投稿に対する反応率が低くなるため、InstagramやXのシステムに「質の低いアカウント」と判断され、おすすめに表示されにくくなります)。
他人の華やかな数字の裏にある「中身(エンゲージメントや売上への貢献度)」を見抜き、自分たちの「ターゲット層に深く刺さっているか」を追うことが、結果的にアカウントを長生きさせます。
3. SNS運用の成功事例を真似しても伸びない理由|ノウハウコレクターが陥る「レシピの罠」
SNSを熱心に勉強している運用担当者ほど陥りがちなのが、私たちは「料理のレシピの罠」と呼んでいる現象です。
世の中には「バズるリールの作成テンプレート」や「プロフィール設計の黄金ルール」といった、いわゆる「成功レシピ」があふれています。
しかし、そのレシピ通りに作っているはずなのに、なぜか自分たちのアカウントは伸びない……。そんな経験はありませんか?
それは、料理(SNSアカウント)を作るための「材料(コンテンツの素材、社内リソース、強み)」が決定的に違うからです。
- プロの料理人(インフルエンサーや大企業)が「最高級の食材(潤沢な予算、強力なタレント、知名度)」を使って作ったレシピを、
- 自社の「冷蔵庫の残り物(限られた予算、普通のスタッフ、ニッチな商材)」でそっくりそのまま再現しようとしても、同じ味(成果)にはなりません。
大事なのは「レシピの完コピ」ではなく「アレンジ力」
他社の成功事例(レシピ)を見るときは、その手順を丸パクリするのではなく、「なぜこのレシピはこの材料で美味しくなったのか(なぜこの企画はユーザーにウケたのか)」というロジック(本質)を抜き出すこと。
そして、自分たちの「今ある材料(強み、独自性、現場の熱量)」に合わせて、調味料(トーン&マナー)や火加減(投稿の頻度)を微調整していくこと。これこそが、私たちSNSマネージャーが実務で最も大切にしている「思考法」です。
まとめ:地に足をつけたSNS運用で、ファンに愛されるアカウントへ
今回は最新SNS「BeReal」がはらむ企業のリスクから、フォロワー数という数字に振り回されないための本質的な向き合い方までをお届けしました。
SNS運用に「これだけやれば一発逆転」という魔法はありません。
流行アプリの仕組みや炎上リスクを正しく理解し、目の前にいるたった1人のファン(顧客)に向き合ってコツコツと質の高いコンテンツを届けていく。一見遠回りに見えて、これこそが最も早く、最も強固なアカウントを作る王道です。
私たちの公式ブログや講座では、こうした炎上対策やアルゴリズムの仕組み、実践的なコンテンツ設計をさらに詳しく発信しています。
「社内で自信を持ってSNSを運用できるようになりたい」「最新のマーケティング手法を体系的に学びたい」という方は、ぜひ以下の公式ページをチェックしてみてくださいね。
それでは、また次回の「SNSの沼ラジオ」でお会いしましょう!
※本記事は、音声配信「SNSの沼ラジオ」第23回の内容をもとに、ブログ・note用に再構成したものです。
実際の音声配信を聴きながら読みたい方は、ぜひこちらの stand.fm(スタンドエフエム)公式チャンネル から本編をお聴きください!
