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大切にしたい、「当たり前」と人間らしさ
投稿日:2026年4月14日

こんにちは、チーフSNSマネージャーの小野寺翼です。
SNSマネージャー養成講座では、SNS活用における“守り”――つまり炎上をはじめとしたリスク対策についても学びます。
特に上級講座では、実際の事例をもとにディスカッションを行うのですが、毎回、再確認することがあります。SNS炎上は“生き物”だということ。時代背景や技術、価値観など、“今”を映し出す形で起きています。
空気を読めなかったエイプリルフール投稿
2025年4月1日、ある弁当チェーンが「本日よりライス販売停止」と投稿。エイプリルフールのネタでしたが、当時は“令和の米騒動”と呼ばれるほどの米不足・価格高騰の最中でした。
「笑えない」「不謹慎」と批判が殺到してしまいました。
生成AI時代の“見落とし”
文具メーカーのポスターに対し
「画材の持ち方がおかしい」「製品形状が違う」といった指摘がSNS上に相次ぎました。
生成AIの活用が背景にあると推測されますが、“自社の製品なのに気づけなかった”こと、本来、最も理解しているはずの画材メーカーとしての前提が揺らいだことが問題視され、信頼低下のリスクに。結果として、同社はポスター撤去を決定しました。
幸せの形は一つじゃない
ファーストフードチェーンの動画CM。家族団らんを描き「特別じゃない、しあわせな時間。」というメッセージが添えられていました。
同社がSNSに投稿したところ、共感の一方で「結婚=幸せという押し付けでは?」という批判も起きました。
企業は静観し、時間の経過とともに鎮静化しました。
テクニックや数値だけではなく…
これらの事例をみていると、SNSに関わる私たちにとって大切なのは、以下の視点といえます。
- 生活者としての“普通”を忘れない
- 相手がどう感じるか想像し続ける(機械任せにしない)
- 多様な価値観を前提に考える
実は、これらはSNSの専門知識というより一人の社会人として、人間としての基本でもあります。言い換えれば当たり前のこと。でも、常に実践するのは難しいですよね。
SNSは、企業の発信の場である前に、生活者同士が向き合う場所。“正解”が一つではないこともあります。
だからこそ、テクニックや数値だけではなく、“人としてどう向き合うか”が大切だと考えています。こうした「当たり前」や答えが一つではない問い、根っこにある人間らしさを大切にできるかどうかがSNS運用の成否の分かれ道かもしれません。
プロフィール
ソーシャルメディアの魅力を知り、2010年から企業のSNSマーケティング支援や研究業務に従事。現在は、インターネット広告代理店のインサイドセールス担当としてSNSを中心に提案を担当。『Facebookプロフェッショナルガイド(マイナビ)』をはじめ複数の書籍執筆や講師実績あり。2021年3月、チーフSNSマネージャー資格取得。趣味は料理とトライアスロン。
