Column
  • コラム
  • 「映え」から「リアル」へ? 新世代SNS「BeReal」

「映え」から「リアル」へ? 新世代SNS「BeReal」

投稿日:2025年5月10日

ウェブ解析士の皆さまこんにちは。チーフSNSマネージャー・ウェブ解析士マスターの木口祐一です。今年度からカリキュラム部 ウェブ解析士マスター分科会長としても活動しております。

今回紹介するのは、特に若年層の間で急速に普及しているSNS「BeReal」。「加工なしのリアルな瞬間を共有する」コンセプトのフランス発写真共有SNSです。

最大の特徴は、毎日ランダムな時間に届く通知「Time to BeReal」で、届いたら2分以内にスマートフォンのフロント・バック両カメラで同時に撮影した写真を投稿する点です。

フィルターや編集機能はなく、遅れて投稿するとその旨が表示されます。また自分が投稿しない限り、他の人の投稿を見ることができません。

投稿時間の通知 
BeRealのアカウント 

世界で利用者を増やしており、月間ユーザー数は4000万人。日本でも450万人を突破したという情報もあります。利用者の大半はZ世代で、日本では13歳から26歳のユーザーが90%以上を占めるなど、特に若年層に浸透しています。

なぜ若者が惹かれているのでしょうか。一つの理由として、Instagramなどの「映え」を意識したSNSに疲れたユーザーが「盛らない」ありのままの日常を共有できる点に魅力を感じているからだと言われています。親しい友人とのクローズドなコミュニティ内で、完璧ではない自分を気軽に表現できることが、SNS疲れからの解放につながっているようです。また、ランダムな通知は一種のゲームのような楽しさを生んでいます。

2024年にフランスのゲーム会社Voodooに買収された後は広告事業に注力しており、日本市場を主要ターゲットに位置づけています。日本国内でも広告に対する反応は大きく、ユニクロや資生堂、Netflixなどがキャンペーンを実施しています。

また、企業公式アカウント機能「RealBrands」を活用してファンとのエンゲージメントを強化する、リアルタイムな接点を作るといったビジネス活用が進んでいくことも考えられます。

ユニークな仕様やユーザーの利用動向には引き続き注目したいですね。

SNSマネージャー養成講座では、主要なSNSプラットフォーム(Facebook、Instagram、X、LINE, YouTube、TikTokなど)の特性を理解し、戦略立案から効果測定、炎上対策まで体系的に学ぶことができます。また、上級講座ではXに実際に投稿したり、運用企画書を作成したりするワークを通じて、座学だけでは得られない深い学びを得られるカリキュラムをご用意しています。