Column
  • コラム
  • ステマ法規制開始 注意すべきポイントとSNSのあるべき姿

ステマ法規制開始 注意すべきポイントとSNSのあるべき姿

投稿日:2023年10月20日

チーフSNSマネージャーの小野寺翼です。

既にご存じの方も多いでしょう。10月1日からステルスマーケティング、いわゆるステマが景品表示法上の規制対象となりました。SNSを活用する企業担当者、特にインフルエンサーマーケティングに取り組んでいる(もしくは検討している)人にとっては重要な内容です。

今回の法規制の対象になるのは、金銭やインセンティブの授受を条件に自社に関連する情報発信をお願いしているにもかかわらず、それを隠して発信してしまうケースです。言い換えれば、企業から依頼された広告投稿であるにも関わらず、純粋ないちユーザーもしくは生活者の意見であるかのように発信をしてしまうことです。

万が一違反してしまうと、発信や投稿を第三者に依頼した企業(=広告主)は再発防止に向けた措置命令の対象になり、社名が公表されてしまいます(インフルエンサーなど、投稿した第三者は規制の対象外)。命令に従わない場合は刑事罰の対象となり、2年以下の懲役または300万円以下の罰金のいずれか、もしくは両方が課されます。しっかり押さえておきましょう。

……と、皆さんに気を付けてほしい、不幸になってほしくないという思いから、違反をした場合の話から入ってしまいましたが、気を付けるべきポイントはいたってシンプル。発信の際に「この投稿は企業から依頼された広告やPRですよ」と明示してもらえばよいわけです。

具体的には

  • 「#広告」「#PR」といったハッシュタグを入れる
  • 「提供元:〇〇社」のように、提供を受けた企業との関係を明示する

などが挙げられます。詳しくは一般社団法人 クチコミマーケティング協会が提示するガイドラインを参考にするとよいでしょう。

WOMJガイドライン

以下は筆者の考えも含みますが、SNSは生活者の忌憚(きたん)なき声が集まる場です。「良いもの(コト)は良い」という純粋な声が集まり拡がることこそがSNSの魅力。結果としてより良い社会の実現につながるわけです。インフルエンサーマーケティングによる投稿は純粋な声と同等に扱うべきではないですよね。こうした背景から、法規制は1つのカタチであると考えています。健全かつより良い社会の実現につなげる場であり続けるためにも、SNSの本質を大切にしましょう。

SNSマネージャー養成講座では、企業担当者がSNSを正しくマーケティングに活かすためのルールや気を付けるべき点についても紹介しています。

みなさまのご受講をお待ちしております。