Column
  • コラム
  • ハッシュタグの使い方と「SNSのやめ時」の見極め方

ハッシュタグの使い方と「SNSのやめ時」の見極め方

投稿日:2026年5月12日SNSの沼ラジオ

自社のSNS投稿のキャプションにハッシュタグを入れるかどうか迷っているSNS担当者

「ハッシュタグって、今どき本当に必要なんですか?」

SNS運用の現場で繰り返し寄せられる疑問です。ウェブ解析士協会(WACA)が運営する「SNSマネージャー養成講座」のメンバーが本音で語るポッドキャスト「SNSの沼ラジオ」第17回では、意外と知らないハッシュタグの基本とプラットフォームごとの最新事情、そして運用担当者にとって切実な「SNSのやめ時」というテーマを取り上げています。

音声本編はこちらから聞けます。 ▶ 第17回_ハッシュタグって何?効果的な4つの種類とプラットフォーム別の最新動向&「SNSのやめ時」

ハッシュタグの使い方はプラットフォームによって温度差が大きく、Instagramは5個までの推奨、X(旧Twitter)はここ1年ほどでほぼ2個までという扱いに変わってきています。また「SNSのやめ時」は、フォロワー数やエンゲージメント率の低さで判断するのではなく、ビジネスとしての目的にどう貢献したかを基準に、専門家にも相談しながら見極めるべきだという考え方が共通していました。

この記事を書いた人(「SNSの沼ラジオ」メンバー)

  • 伊藤雅恵(チーフSNSマネージャー/X担当)
  • 中野彩子(上級SNSマネージャー/LinkedIn担当)
  • 川﨑亜紀子(上級SNSマネージャー/X担当)
  • 毛利美佳(チーフSNSマネージャー/Instagram担当)

ハッシュタグって結局何?4種類の使い分けとInstagramの「5個まで」

Instagram担当の毛利美佳・チーフSNSマネージャーは、ハッシュタグを音符の「シャープ」と混同しやすい点に触れながら、横棒が斜めのシャープに対してハッシュタグは横棒が水平だと説明しています。タップすると同じハッシュタグの投稿を一覧で見られるリンク機能があることも紹介していました。

毛利はハッシュタグの付け方を四つに整理しています。一つ目は被写体や状況の説明で、「ランチ」「スタバ新作」「収納」「アイシャドウ」といった言葉をそのまま使うパターンです。ある飲食店のインフルエンサーは、場所のタグ付けに加えて「場所のタグ付けはもちろんするけれど、ハッシュタグで地名を必ず入れるようにしている」と話していたそうで、毛利はこの工夫を紹介していました。二つ目は「SNSマネージャー」のような自社ブランドワード、三つ目は「美味しかった」「お肉大好き」といった感情や気分の表現、四つ目は「6カ月」「旅行好きな人とつながりたい」のように同じ関心を持つ人同士がつながるコミュニティ向けのハッシュタグです。

Instagram公式はハッシュタグを5個までと推奨しており、実際にも5個までしか投稿できない仕様に順次切り替わっているといいます。理由は、投稿内容と関係のない人気ハッシュタグを大量に付けてインプレッションを稼ごうとする行為を防ぐためで、そうした投稿は検索してきたユーザーがすぐに離脱してしまい、かえってエンゲージメントを下げかねないというのが毛利の説明でした。

Xでは「2個まで」に?ルール変更に振り回されるX担当コンビ

X担当を務める川﨑亜紀子・上級SNSマネージャーと伊藤雅恵・チーフSNSマネージャーの二人は、Xのハッシュタグ事情については「いつもの会話」と呼ぶほど、振り回されてきた実感があるようです。

「ハッシュタグを使うのはやめてほしい。今のシステムにはもう必要ないし、見た目も悪い」。川﨑は、イーロン・マスク氏がおよそ1年前にこう発言したことをきっかけに、Xでのハッシュタグはおおむね2個までという扱いに変わってきたと説明しています。

伊藤はこれを受けて、昨年6月27日に広告でハッシュタグが突然使えなくなったことに触れました。それまで運用していたハッシュタグ入りのキャンペーンが、使っていたツール上でも出稿できなくなり、対応の速さにはありがたさを感じつつも、その情報を知らずにいつも通り広告を出していたら停止に気づいて怖い思いをした人もいただろうと振り返っています。「イーロンさんはハッシュタグ嫌いらしい」という空気は以前から感じていたといい、事前の告知もなく突然仕様が変わることの大変さを、二人で「もう仕方ない」と笑い合いながら語っていました。

「SNSのやめ時」をどう判断する?3人が語る見極め方

後半のQ&Aで取り上げられたのは「SNSのやめ時ってありますか」という質問です。3人の答えには、それぞれの視点がありました。

項目 内容
Instagramの推奨ハッシュタグ数 5個まで
X(旧Twitter)のハッシュタグ数 おおむね2個まで
SNSのやめ時の判断基準 フォロワー数やエンゲージメント率ではなく、ビジネス上の目的貢献度で判断する

中野は、自身が3月末にあるアカウントを終了させた経験を明かしています。過去には「突然上司に呼び出されて『年度末で終了ね』と言われてしまった」ことがあり、自分に何も相談がなかったことを今も悔やんでいるといいます。だからこそ、アカウントの目的と設計を最初に決めておくことの大切さを講座でも繰り返し伝えているそうです。フォロワーから「やめないで」と惜しまれることもあるといいますが、「悪いのはこちらであって、ユーザーさんは悪くない」と、コンバージョンにつながらなかったのは自分たちの設計の問題だと話していました。

伊藤は「SNSの効果は、即日ではなく記憶の中で育つ」と常々考えていると語ります。SNSは種をまく作業であって収穫する場ではなく、投稿を見た瞬間に行動する人はごく一部にすぎないという見方です。SNSマネージャー養成講座の公式アカウントを例に、LinkedInやFacebookで何度も目にしていた投稿が記憶に残り、ある日「あ、あれだ」と思い出されてGoogle検索につながることもあると説明し、忙しさを理由にやめる前に、忙しくても運用できる方法を探す価値があるのではないかと投げかけていました。

まとめ

ハッシュタグはプラットフォームごとに扱いが大きく異なり、Instagramは4種類の使い分けと5個までの推奨、Xはここ1年でおおむね2個までという変化が起きていることが紹介されました。「SNSのやめ時」についても、数字の低さで判断するのではなく、目的への貢献や積み上げの期間、記憶に残る効果まで見極めることが3人に共通する考え方でした。

こうしたハッシュタグの使い分けや、SNS運用を続けるか判断するための視点は、WACAの「SNSマネージャー養成講座」で体系的に学ぶことができます。

「SNSの沼ラジオ」は、SNSマネージャーの4人がSNS運用のリアルを語るポッドキャストです。放送時間は1回20分程度です。通勤中やランチタイムにもどうぞ。

SNSの沼ラジオ 中の人紹介

  • 伊藤雅恵(チーフSNSマネージャー/X担当) X
  • 中野彩子(上級SNSマネージャー/LinkedIn担当) LinkedIn
  • 川﨑亜紀子(上級SNSマネージャー/X担当) X
  • 毛利美佳(チーフSNSマネージャー/Instagram担当) X

第17回「ハッシュタグって何?効果的な4つの種類とプラットフォーム別の最新動向&『SNSのやめ時』」を聞く