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「うちのSNSは無関心」を変える社内巻き込み術

投稿日:2026年4月14日SNSの沼ラジオ

社内のミーティングで自社SNSについて意見交換している様子

「SNSを頑張っているのに、社内は無関心で辛い……」

SNS運用の現場で繰り返し寄せられる悩みです。ウェブ解析士協会(WACA)が運営する「SNSマネージャー養成講座」のメンバーが本音で語るポッドキャスト「SNSの沼ラジオ」第13回では、上司や他部署にSNS運用へ協力してもらうにはどうすればいいかというテーマと、「社員にいいねしてもらうのは効果があるか」というQ&Aを取り上げています。

音声本編はこちらから聞けます。 ▶ 第13回_「自社の投稿に無関心」な社員を応援団に変える!社内の壁を突破する巻き込み術

社内の無関心は「理解不足」というより、「SNSは宣伝ツールだから反応しなくていい」という思い込みから来ていることが分かりました。トップ自らが投稿に関心を向ける姿勢を見せること、そして社員には「義務」ではなく「応援団」になってもらうようお願いすることが、巻き込みの鍵になるという考え方が共通していました。

この記事を書いた人(「SNSの沼ラジオ」メンバー)

  • 伊藤雅恵(チーフSNSマネージャー/X担当)
  • 中野彩子(上級SNSマネージャー/LinkedIn担当)
  • 川﨑亜紀子(上級SNSマネージャー/X担当)
  • 毛利美佳(チーフSNSマネージャー/Instagram担当)

なぜ社内の理解は得にくいのか――「SNS=広告」という思い込み

今回のテーマは、SNSマネージャーの4人が3月に公式Xアカウントで「SNS運用で一番難しいのはどれですか」と尋ねたアンケートがきっかけでした。最も回答が多かったのは「継続」、次いで同率で「ネタ作り」と「成果説明」、そして選択肢の中で最も少なかったのが「社内理解」だったといいます。

「社内理解が少ないというのは、ちょっと意外でした」。川﨑亜紀子・上級SNSマネージャーは、ネタ作りや成果報告は社内理解が進めば一気に解決しそうな悩みだと感じていただけに、この結果に驚いたと振り返ります。アンケートの選択肢を「社内理解」という言葉にしたことで、フリーランスの担当者が回答しづらかったのではないか、とも分析していました。

中野彩子・上級SNSマネージャーは、会社員時代の経験からこの問題を掘り下げます。当時勤めていた会社でTwitterやFacebookを始めることになり、ブログの更新が自動的に各SNSにも反映される仕組みを導入してもらったものの、社内では「手間をかけたくない」という空気があったといいます。「SNSって、広告だよね。広めるための宣伝ツールだよね、みたいに考えていた」と、当時の社内のメンタリティを振り返りました。オフラインのチラシやウェブのバナー広告と同じように、自社の情報が目に入っても特に反応する必要はないと感じている人が多いのではないか、というのが中野の見立てです。投稿を広告や宣伝としか捉えていなければ、内容に関心を持たれることも、反応してもらえることもない。だからこそ、投稿そのものが宣伝色の強いものになっていないか見直す価値があると話していました。

社長の「朝イチメール」で閲覧数が変わった――伊藤が見た200人規模企業の実例

伊藤雅恵・チーフSNSマネージャーは、全国に支社を持つ200人規模の花の会社の事例を紹介しています。この会社の社長は、投稿をするたびに朝イチで社内メールを送り、リンク付きで投稿を見るように呼びかけていたといいます。伊藤いわく、社長は忙しい合間を縫ってこれを続けており、たまに忘れることはあっても「あ、忘れてた」とすぐにやり直すほど徹底していたそうです。

このメールを送るタイミングにもこだわりがありました。「これ、月曜の朝イチでやっている意味があるんだよ」。社長は伊藤にそう説明したといいます。夕方や金曜日に送ってしまうと、社員が家に帰ってから、あるいは休日の間に見なければいけないと受け取られかねません。仕事なのか残業なのか分からないという不審感を生まないよう、月曜の午前9時という「仕事中に見てもらえる」時間帯を選んでいたのです。伊藤は、企業のトップ自らが関心を向ける姿勢を見せることの効果を、この事例から強く感じたと話していました。

なお、この後の会話ではB2B企業がInstagramを立ち上げた際、社長が全社会議や役員会でメンバーへの協力を呼びかけたことで、他部署の協力を得られたという事例も紹介されていました。この部分は文字起こし上で発言者を特定できなかったため、無記名でご紹介しています。

「義務感」ではなく「応援団」に――社員のいいねは効果があるのか

後半のQ&Aで取り上げられたのは「社員にいいねしてもらうのは効果がありますか」という質問です。3人の答えを整理すると、次のような違いと共通点がありました。

担当者 効果の捉え方 ポイント
中野彩子(LinkedIn担当) 社内理解を深める一歩になる 「応援団になってあげて」と、義務感を匂わせずお願いする。店のオープン日に知人へ来店を頼むのと同じで、初動の反応がアルゴリズム的にも投稿の価値判断につながる
川﨑亜紀子(X担当) 投稿の空気作りに役立つ 最初の反応がついているだけで見られやすくなる一方、社内のいいねだけで外部に届いているとは限らないため、きっかけ程度の軽い気持ちでいるのがちょうどいい。社内でいいねをもらうと「インナーブランディングみたいなのが育ってくる」
伊藤雅恵(X担当) 担当者のモチベーション維持につながる 特に運用開始当初は、社内の関心度が高いことが励みになる。ただしプレッシャーにならないよう配慮も必要

中野は「応援団になってあげて」という一言だと、頼まれた人も断りにくく、協力者を自然に増やしていけるのではないかと話しています。川﨑は、社内でのいいねが積み重なることで「インナーブランディングみたいなのが育ってくる」とも指摘し、自社の投稿に触れる機会が増えること自体が会社への愛着につながる可能性を挙げていました。

まとめ

社内の無関心は、SNSを単なる宣伝ツールと捉える思い込みから生まれていること、そしてトップ自らが関心を示す姿勢が現場の閲覧数やモチベーションに直結することが紹介されました。社員の「いいね」についても、義務感ではなく「応援団」としてお願いする姿勢が、3人に共通する考え方でした。

こうした社内理解の得方や、社員を巻き込むための考え方は、WACAの「SNSマネージャー養成講座」で体系的に学ぶことができます。

「SNSの沼ラジオ」は、SNSマネージャーの4人がSNS運用のリアルを語るポッドキャストです。放送時間は1回20分程度です。通勤中やランチタイムにもどうぞ。

SNSの沼ラジオ 中の人紹介

  • 伊藤雅恵(チーフSNSマネージャー/X担当) X
  • 中野彩子(上級SNSマネージャー/LinkedIn担当) LinkedIn
  • 川﨑亜紀子(上級SNSマネージャー/X担当) X
  • 毛利美佳(チーフSNSマネージャー/Instagram担当) X

第13回「自社の投稿に無関心」な社員を応援団に変える!社内の壁を突破する巻き込み術を聞く