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SNSの投稿頻度は?炎上未遂と黒歴史に学ぶ運用のコツ
投稿日:2026年1月26日SNSの沼ラジオ

「投稿頻度って、結局どれくらいが正解なんですか?」
SNS運用の現場で繰り返し寄せられる質問です。加えて、良かれと思って投稿した内容が思わぬ形で拡散し、冷や汗をかいた経験がある担当者も少なくありません。ウェブ解析士協会(WACA)が運営する「SNSマネージャー養成講座」のメンバーが本音で語るポッドキャスト「SNSの沼ラジオ」第5回では、まさにこの二つのテーマ――「今だから言える失敗談」と「投稿頻度」――が取り上げられました。
音声本編はこちらから聞けます。
▶ 第5回_「夜中の通知が止まらない…!」炎上かと思いきやまさかの〇〇?SNSの失敗談と黒歴史
投稿頻度に絶対的な正解はなく、フェーズや目的、プラットフォームによって適切な回数は変わります。数字を守ること自体を目的にすると続かなくなるため、自分たちが続けられるリズムを見つけることが大切です。また、批判的なコメントを受けたときは反論せずスルーする姿勢や、投稿の意義を明確にしておくことが、4人に共通する考え方でした。
この記事を書いた人(「SNSの沼ラジオ」メンバー)
- 伊藤雅恵(チーフSNSマネージャー/X担当)
- 中野彩子(上級SNSマネージャー/LinkedIn担当)
- 川﨑亜紀子(上級SNSマネージャー/X担当)
- 毛利美佳(チーフSNSマネージャー/Instagram担当)
「匿名アカウントでも火はついた」――毛利が明かすデビュー1週間の冷や汗
Webデザイナーとして独立したばかりの頃、毛利美佳(チーフSNSマネージャー)はそれまでほとんど使っていなかったSNSを始めました。使い方もよく分からないまま1週間ほどで、炎上しかかった、よく言えばバズってしまったという経験をしています。
当時のアカウントは顔出しなし、フォロワーもほぼゼロの匿名アカウントでした。一緒に仕事をしていたウェブディレクターが、クライアントの言うことをそのまま右から左へ流すだけのタイプだったことに、つい強めの言い方で不満をぶつけてしまいます。「それってディレクターとしている意味あるのかな」。トゲのある一言でしたが、この投稿にコメントやいいね、引用ポストが次々とつき、投稿がどんどん広まっていきました。怖くなってスマホを開けなくなったのは午前1時のことだったといいます。
通知を切ってから改めて中身を確認すると、そこにあったのは批判ではなく、同じ悩みを抱える同業者からの共感の声でした。この一件がきっかけで、他の地域に住むフリーランスのウェブデザイナーとつながることができ、毛利にとって大きな転機になったそうです。
同業者の“擁護”が引き金に――伊藤が語るクライアントの大炎上
伊藤雅恵(チーフSNSマネージャー)が担当するクライアントは、3カ月に1回ほどのペースで同じ内容の投稿を計画的に続けており、これまでに5回ほど巡ってきた投稿でした。ある日、その投稿に批判的なコメントがつきます。そこで同業者たちが「そういうこと言ってるんじゃなくて」と説明に入ってくれたのですが、これがかえって最初にコメントを入れた人の感情を刺激してしまいました。さらに別の同業者たちも次々とフォローに入り、リポストも重なって、大きな炎上に発展してしまったといいます。
クライアントの携帯には夜中まで通知が鳴り続けました。それでも伊藤が取ったのは、どちらのコメントにも答えず、いいねも押さずにスルーし、翌朝改めてクライアントに連絡するという対応でした。同業者同士は共感するポイントも嫌な思いをするポイントも似ているため、擁護のつもりの発言がかえって火種を広げてしまうことがある、という気づきを共有しています。
批判コメントとどう向き合うか――中野とスルーという選択
中野彩子(上級SNSマネージャー)は自身に大きな炎上経験はないものの、通知が次々と来る怖さには強く共感すると語ります。伊藤の対応を受けて「そういう時は何もしないというのがとりあえず正解なんですかね」と尋ね、コメントを返す相手を選ばずに全てスルーする判断について意見を交わしました。批判にも擁護にも反応せず、まず本人と冷静に話す機会を持つという流れが、経験を積んだからこそできる対応だと2人は振り返っています。
なお、投稿内容に悩んだときに生成AIに相談する、参考になりそうな事例や書籍にあたるといった工夫をしているメンバーもいる、という話題も出ていました。
投稿頻度に「正解」はあるのか――4人が語る続けるためのリズム
後半のQ&Aで交わされたのは、X(旧Twitter)やLinkedInの適切な更新頻度についてです。担当するプラットフォームによって、4人の考え方には次のような違いがありました。
| 担当者 | プラットフォーム | 頻度の目安 | 考え方 |
|---|---|---|---|
| 中野彩子(LinkedIn担当) | X/LinkedIn | Xは1日5投稿(講座の課題)、LinkedInは週3回程度。土日は0投稿の日もある | 「自分はこのXにいるんだよっていう生存確認」のような意味合いでXは投稿を続ける一方、LinkedInは月1回のレポート作成を通じて、2〜3日に1回じっくり読みに来る人が多いと分析。頻繁に投稿すると「この人何考えてるんだろう」と思われかねないため、あえて頻度を抑えている |
| 川﨑亜紀子(X担当) | X/Instagram | Xは毎日最低3回程度、Instagramはフィード週2回・ストーリーズは毎日 | 「投稿頻度はフェーズと目的とプラットフォームで全然変わってくる」。立ち上げ期は投稿を増やして露出を上げ、安定期は少し減らして負担を軽くする。大事なのは「数字を守るというよりも、自分がリズムよく続けられる頻度を見つけていくこと」 |
| 伊藤雅恵(X担当) | X | 講座では1日5投稿を目安として伝えている | 投稿回数という数字にとらわれると続かない。「何のためにこのネジを作ってるの? どんな人がそれによって喜んでくれるの?」という問いを持たないと、仕事として続けるのがつらくなると指摘 |
| 毛利美佳(Instagram担当) | 全般 | 数値の目安には特にこだわらない | 毎日投稿を絶対にキープしようとするより、続けられる範囲内で目的達成のために何ができるかを考える方がよい |
伊藤はさらに、SNS運用を3年続けるためには、SNS単体で計画を立てるのではなく業務改善につなげて考えるべきだと話しています。ある企業アカウントが投稿していたという「毎日ちゃんと投稿して偉いですねって言われるけど、これって当たり前なんです。だって仕事なんだから」という言葉を引きながら、SNS運用は気ままにやるものではなく仕事であり、家に帰ってからの残業としてやるべきではないと強調しました。経営者を巻き込んで業務としての優先順位を上げていくのが自分の役目だとも語っています。
まとめ
匿名アカウントの愚痴投稿から思わぬ形でつながりが生まれた毛利の体験、同業者の“擁護”が炎上を大きくした伊藤のクライアント事例を紹介しました。投稿頻度についても、数字そのものより続けられるリズムを優先するという考え方が4人に共通しています。
こうした投稿頻度の考え方や炎上時の具体的な対応は、WACAの「SNSマネージャー養成講座」で体系的に学ぶことができます。
「SNSの沼ラジオ」は、SNSマネージャーの4人がSNS運用のリアルを語るポッドキャストです。放送時間は1回20分程度です。通勤中やランチタイムにもどうぞ。
